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「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く

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「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く 投稿日 2020-11-14、最終更新日 2023-04-07

成人鼠径ヘルニア術後に必要な生活指導は何か?(CQ19 )

Answer

tension-free法の手術を施行している限り、日常生活への復帰は手術翌日から可能である。スポーツ活動には数週から数ヶ月で完全復帰できるとい報告があるが、明確なエビデンスはない(推奨グレードC1)。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」56頁より

解説

ヘルニア術後の活動レベルの現状を事後調査した報告はいくつかあるが、例えば手術から職場復帰までの期間一つを見ても5~25日と報告によるばらつきが大きい。

術後の活動回復を早める因子には、腹腔鏡下ヘルニア手術やlightweight meshの使用などの手術因子のほかに、術前に疼痛の訴えがないこと、高齢者、社会的地位が高いこと、デスクワークであること、術後の精神状態が良好なことなど、手術とは直接には関連のない多くの因子があることが報告されており、わが国の生活でどの程度の活動を指導すべきなのかを、高いエビデンスで明らかにした論文は、現在まで存在しない。

しかし、

一方、重い物を持ち上げるといった行為をいつから行ってよいのかは、術後3週間を目安とするという意見もあるが十分には検討されていない。

スポーツへの復帰に関しては、スポーツの程度によって種々のリハビリプログラムがここに施行されているようである。

平均的には、歩行は術後すぐに再開、ジョギング程度の走行は3~4週間後から、全力疾走(試合への復帰)は2~4ヶ月後からなどとされているが、レベルの高いエビデンスは存在せず、多くは経験的に決められたものであり、一般の患者にそのまま当てはめられるかは明確ではない。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」56頁より
(ただし、太字への変更及び下線は筆者)

【総合外科医の眼】

 目安

 歩行:当日

 自転車:数日

 ゴルフ:1週間

 力仕事:3週間

 性交渉:3週間

あくまでも目安ですが、手術が成功して、何ヶ月も元の生活が取り戻せないなら、それはとても不幸なこととなりますので、『3週間経ったらフリーです』と説明しております

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