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院長ブログ

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院長ブログ 投稿日 2023-10-18、最終更新日 2023-10-18

あれ?それって鼠径ヘルニアじゃない? 家族が発見する鼠径ヘルニアのポイント。

院長の新谷です。当ブログではこれまで『鼠径ヘルニア』に関するセルフチェック方法について取り上げてきたことはありましたが、今回はちょっと視点を変えてみようと思います。
それが、【家族が発見する鼠径ヘルニアのポイント】について。
たとえ本人が自覚していても、意外と放置しがちなのがこの病気。
放っておくとやっかいなことになりかねない病気です。
ご家族が気づき、早期受診・早期治療を後押しすることも早期回復には大切なのです。

鼠径部ヘルニアは以下の3つ
  • ・外鼠径ヘルニア/鼠径部のやや外側が膨れ、内鼠径輪から腸が外へ押しだされる。
  • ・内鼠径ヘルニア/内鼠径輪よりやや内側の鼠径三角から、腸が外へ押しだされる。
  • ・大腿ヘルニア /脚とお腹との境目である鼠径靱帯の下から、腸が押しだされる。

発症率としては男性の場合、外鼠径ヘルニアが70%、内鼠径ヘルニアが30%。女性の場合は外鼠径ヘルニアが80%、大腿ヘルニアが20%。
とくに大腿ヘルニアに関しては嵌頓や緊急手術(年配で寝たきりで痩せてしまっている方が多い)、腸管切除の頻度が高くなってくるので早急に治療を検討する必要があります。
また、嵌頓による腸管壊死は重篤化することがあるので、絶対に見逃してほしくない病態です。
年配の方のなかには「もう年齢も年齢だから、このままに…」とお考えになる方もいますが、起きること・起きたときにどう対応するのかを知っておけば、手術を回避できますし、ましてや緊急手術も回避できるのです。

そもそも鼠径ヘルニアは他人がわかるものなの?

鼠径部ヘルニアというのは、下腹部の足の付け根あたりがぽっこり膨らむ病気です。
痩せている人は目立ちやすく、太った人は脂肪で隠れてしまうためわかりにくいという特徴があります。
本人以外の人が発見するシーンで多いのは介護の現場。
服の上からではなかなかわかりませんが、立っている状態であれば、下着の上からでも右と左で大きさが違うのはわかります。
咳や便秘でお腹がいきんでいるときにポコっと膨らむというのが見つかる経緯。
また、膨らんだところから、お腹をくだした時に聞こえるような“ゴロゴロ”という音が聞こえるなど、見た目だけでなく、耳でもその変化・異常に気づくことができます。
あとは普段生活をしていて、なにか足の付け根あたりを気にしているな…と感じることがあれば、「どうしたの?なにか気になるの?」と、優しく声を掛けてあげるのもいいかもしれません。

家族が鼠径ヘルニアを発見する方法と伝え方

冒頭でもお伝えしたように、すでに症状が出ており、本人にも自覚があるにも関わらず、放置している人が多いのが現状です。
鼠径ヘルニアの手術を受ける人は年間15万人と言われていますが、鼠径ヘルニアを発症する方は30~40万人と言われています。
つまり、半分以上の方がためらっているということになります。

鼠径ヘルニアは職業病でもある!

これは意外と知られていないことだと思います。
鼠径ヘルニアになる可能性の高いお仕事は、料理人や美容師、理容師、市場で働いている方、警備員など。共通しているのは立っている時間が長いということです。
ご家族のだれかがいわゆる“立ち仕事がメインの職業”に就かれているのであれば、鼠径部に膨らみがないかというのをこまめに聞く、というのも予防のひとつです。
見つかってからではなく、見つける前に認知することも重要なポイントです。

家族歴も危険因子のひとつ!

先日来院されたのは、親子3代にわたり蕎麦屋を営んでいるという患者様。
「うちは父親も祖父も鼠径ヘルニアだったから」というのが来院された理由でした。

ためらっている方には家族の後押しが大切!

頑固なお父さんがいて、なかなか奥さんが「気になるなら病院に行ってみたら」と言っても聞かないけれど、娘やお孫さんが言ったら「そうか、それなら行ってみるか」となるケースもあります。
そう考えると、あらゆる世代に知ってもらうことが重要なのかもしれません。

時間がないから治せない、は誤解です!

これまではある程度の期間、入院が必要だった鼠径ヘルニア手術ですが、それは過去の話。
当クリニックでは日帰り手術に対応しています。
もちろん翌日から社会復帰も可能です。
この部分を誤解されている方が非常に多いので、ぜひ家庭内で広めていただけると幸いです。

家族ができるフォローとは何?

やはり、家族がお互いの変化を気にするということ。
これに尽きると思います。鼠径ヘルニアの最大の予防法は、家族の声なのです。
多くの人が手術をためらう理由は、さほど痛くない(我慢できてしまう)、極端に生活制限がないから。
手術を遅らせることで、手術が難しくなり、嵌頓のリスク・頻度が高くなって、取り返しのつかないことにもなかねません。

家族との何気ない会話のなかに、少しでも鼠経ヘルニアの話題を取り入れてみてください。
「鼠径ヘルニアって立ち仕事の人に多いらしいよ?」「そうなの?お父さん、大丈夫?」「でも、今は日帰り手術もあって、次の日には仕事できるみたい」そんな会話がもっともっと増えて、世の中の鼠径ヘルニアに対する、誤解を少しでも解消することができたら嬉しいです。

午前中に手術をして、午後には帰宅できる『日帰り手術』。

以前は3~4日の入院期間を必要としていた鼠径ヘルニアの手術ですが、近年の腹腔鏡手術と全身麻酔の技術向上で、より身体への負担が少ない治療法を『日帰り手術』で提供できるようになりました。もう手術のために長期間の休暇を取る必要はありません。午前中に手術をして、午後にはご自宅に帰ることができるのです(鼠径部切開法でも日帰りが可能)。

この記事の文責者
新谷 隆 NIIYA TAKASHI ALOHA外科クリニック院長

資格・所属

  • 日本外科学会専門医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医(胆道)
  • 日本ヘルニア学会会員
  • 日本緩和医療学会会員
  • 日本短期滞在外科手術研究会
  • 「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」修了
  • NST研修修了 日本静脈経腸栄養学会
  • 昭和大学消化器・一般外科兼任講師
    ドクターズファイル
    患者の負担やライフスタイルに配慮した鼠経ヘルニアの日帰り手術
    忙しい人ほど受けてほしい、腹腔鏡による鼠経ヘルニアの日帰り手術
         

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