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院長ブログ

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院長ブログ 投稿日 2023-02-28、最終更新日 2023-04-07

胆のう結石症(胆石症)とは・・・

みぞおちの痛みはすべて胃が原因…という誤解。

じつはそれ、胆のう結石症の可能性があります。

こんにちは、院長の新谷です。今回は『胆嚢(以下:胆のう)結石症』についてご紹介したいと思います。
胆のうとは、肝臓の右下にぶら下がるように存在する袋状の組織。胆管と呼ばれる管で肝臓と十二指腸に繋がっており、肝臓でつくられた1日400cc~900ccの胆汁(主に脂肪の消化分解の手助けをする)を濃縮する機能を持っています。
胆のう結石症とは、胆のうのなかに石ができる病気。「名前だけなら聞いたことがある」という人もいると思いますが、詳しいことはあまり知られていないのが現状です。場合によっては緊急入院が必要にもなるこの病気。この機会に正しい知識を身につけていただきたいと思い、テーマとして取り上げさせていただきました。

そもそも『胆のう結石症』ってなんですか?

胆のう結石症とは、胆汁が濃縮される際にコレステロールなどと混ざり合うことで結晶(石)化してしまう病気。症状としては「みぞおち」付近での疝痛発作(激しい痛み)が一般的ですが、右肩や背中の痛みを伴う場合もあります。厄介なのは、その約8割が無症状に経過するという点。“サイレントストーン(無症候性胆石)”とも呼ばれており、痛みがないことから病気に気づかない、いわゆる「隠れ胆のう結石症」が多く存在しているのが現状です。「え?みぞおちって胃じゃないの?」と思われた方もいるのでは?もちろん、そのケースもありますが、胃が原因だと思っていた方の何割かは胆のう結石症による痛みが多いですね。

胆のう結石症になりやすい人について。

<一般的には『5F』と言われています>

・Fatty(太った)
・Female(女性)
・Forty(40歳代)
・Fair(白人)
・Fecund(多産婦)

女性は40代になると、女性ホルモンの減少によりコレステロールの代謝が低下し、肥満傾向になり、胆石ができやすくなります。また、低カロリーダイエットなどによる急激な体重の減少が胆石を引き起こすケースもあります。食事を過度に控えることで、胆汁が胆のうのなかに溜まっている時間が長くなり、胆石ができやすくなります。胆汁は、規則正しい食事によって適度に出し入れされることが大切なのです。今やっているダイエットで、胆石をつくっていませんか。この機会に見直してみましょう。女性に多く見られる病気ではあるものの、最近では食の欧米化・暴飲暴食の増加により男性も増えてきているので注意が必要です。

予防法はあるのでしょうか?

先ほど述べたように、過食・暴飲暴食を避けることが重要です。あとは便通コントロールや適度な水分補給。女性であることや加齢を止めることはできませんが、だからこそ日々のメンテナンス・セルフチェックが欠かせないのです。気にすること、意識することが大切です。

<セルフチェックについて>

自宅で簡単にできる健康チェックのひとつとしてご紹介したいのが「尿・便の色を観察すること」です。褐色尿や灰白色便がでていたら水分不足のサインです。

<痛みを感じたら、即受診!>

まだ少し痛む程度だから我慢しよう…はとても危険。放っておいたらある日突然、激痛や発熱を起こす『胆のう炎』を発症し、緊急入院・緊急手術が必要となる場合もありますし、胆汁のなかの細菌が血液に入り込んで敗血症を起こすことだってあります。胆のう炎は原則、早期手術をするべき疾患です。胆のう炎を繰り返すことで炎症が強くなり、次第に手術での摘出が困難になるからです。初回発作であれば、胆のうの剥離が比較的スムーズに行えるため、少しでも違和感があったらすぐに医師の診断を受けるようにしましょう。

胆石のなかには、CTでは発見できないものもある。
では、どうすれば見つけられるのか。

大事なのが超音波検査、胃カメラ、CT検査で診断をつけるということ。しかし、胆のう結石症の患者さまのなかには「CT検査では何もなかったのに?」という方がいます。じつはCTで映る胆石は30%程度しかありません。つまりそれだけでは不十分なのです。胆のう結石症の診断でもっとも有効と言われているのは、超音波検査。放射線被ばくの心配がなく、体にとって侵襲が極めて少ない検査なので安心して受診いただけます。

あとは胃カメラ。みぞおちに痛みがあり、胃カメラでもとくに問題が見つからなければ、胆のう結石症の症状ということになります。放置することに何のメリットもありません。炎症を起こせば「何回も入院する」「何回も痛い思いをする」「急性胆のう炎で緊急入院」など社会的不利益を被ることばかり。今の医療では胆のう結石で亡くなる方はそれほど多くはありませんが、重篤化することもあります。また、急性胆のう炎の何パーセントかは重篤化して敗血症になることもあるので、原則リスクがある人は手術するのがベター。それでも手術しないのであれば、リスクがあることを承知の上で経過を見てください。私としては手術を強くすすめたいところですが、こればっかりはご自身の判断に委ねるほかありません。

<治療法について>

[腹腔鏡下胆のう摘出術]
以前は開腹手術が主流でしたが、1990年以降から『腹腔鏡下胆のう摘出術』が導入。傷口が小さく、術後の痛みも少ない。何より早期に日常生活へ復帰できることが大きな特徴です。

[体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)]
体の外から強力な超音波をあてて胆石を破壊する方法。大きさが直径20mm以下・石灰化のない胆石で、胆のうの収縮機能が正常な場合だと、1年後の消失率は60~90%。ただし、10年間で60%ぐらい再発する恐れがあることと、治療に時間がかかるのが問題点です。

[薬物療法]
胆汁酸製剤(ウルソデオキシコール酸)の溶解効果が認められており、大きさが直径15mm以下・石灰化のない胆石で、胆のうの収縮機能が正常な場合にのみ適応。1年間内服を続けることで24~38%程度溶解に成功しますが、そのまま放置すると60%ぐらいの患者さんで再発すると言われています。そのため溶解後も胆汁酸製剤の内服を続ける必要があります。

胆のう日帰り手術を行っております!

ALOHA外科クリニックでは、胆のうポリープ、胆のう結石症や胆のう炎など、胆のうに関する疾患の患者さまを対象とした日帰り手術を行っています。ちなみに近年、胆のう結石症の手術に関する大きな変革として、腹腔鏡の手術ができるようになり、それによって大きな切開がなくなったことから、より手術が受けやすくなりました。

<日帰り手術までの流れについて>

まずは来院いただき、初診・術前検査を行います。その後、スタッフが手術当日までの生活や当日の流れ、術後の注意点などを説明させていただきます。そして当日。腹腔鏡下胆のう摘出術の手術時間は平均40~60分程度で終わります。術後は2時間程度、回復室でお休みしていただいたのち、付添の方と一緒にご帰宅していただきます。その後、1~4週間目安に来院していただき、術後の経過チェックをさせていただくという流れです。ある程度の炎症の症例は、私を含めた内視鏡外科技術認定医2名(もう1名もベテランです)で実施。確かな知識と技術を有した2名体制で実施することで、よりよい手術の提供を実現しています。

<胆のうポリープにも注意が必要です>

胆のうポリープとは、胆のうの粘膜に発生した突起物を指し、大きさなどから良性・悪性に分類されます。7~9mm程度までは良性の可能性が高く、茎がない、あるいは広基性(幅広い)のものや10mmを超えてくると、胆のう癌(悪性)の可能性を否定できないことから、癌に準じた術式を提案する必要があります。当クリニックでは対応できません。ただその場合には、昭和大学の消化器・一般外科の主任教授『青木 武士』先生と医療連携をとって対応しますのでどうかご安心ください。万全の体制でご来院をお待ちしております。

◎青木武士先生について
https://www.showa-u.ac.jp/SUH/department/list/general.html

術前には日帰り手術の妥当性について、慎重に吟味する。手術開始後も少しでも危ないと思ったら即中止する。より安全な手術となるよう注力しています。すべてが日帰り手術できるとも思っていませんし、逆にすべてが入院治療をするべきだとも思っていません。症状をしっかり見た上で、適正な術式を提案する。医師としての“当たり前”を、大切にしています。

ドクターズファイル
患者の負担やライフスタイルに配慮した鼠経ヘルニアの日帰り手術
忙しい人ほど受けてほしい、腹腔鏡による鼠経ヘルニアの日帰り手術
     

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★:
第1/第3週:加藤博久医師(江東病院 外科専門医)による診察です
第2/第4週:中田亮輔医師(中田医院 外科専門医)による診察です
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