「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く
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「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く 投稿日 2020-11-14、最終更新日 2022-10-24
女性鼠径部ヘルニアの手術適応は?(CQ26-1 )
Answer
女性の鼠径部ヘルニアでは男性と比べ緊急手術、腸管切除の割合が高く、確定診断がつけば原則手術を検討することが望ましい(推奨グレードC1)。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」72頁より
解説
デンマークのナショナルヘルニアデータベースに登録された5.5年間の検討(女性鼠径部ヘルニア手術5,343例、男性鼠径ヘルニア手術83,753例)とスウェーデンの他施設共同研究(女性6,895人、男性83753人)によれば、女性鼠径ヘルニアは69%、大腿ヘルニアが31%であり、緊急手術は女性6.7~16.9%、男性2.7~5.0%、腸管切除は女性16.6%、男性5.6%と有意に高いことがほうこくされている。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」72頁より
(ただし、太字への変更下線は筆者)
注記*
北海道のハイボリュームセンターのデータによると女性の鼠径部ヘルニアのうち大腿ヘルニアが20%弱であり、頻度は高いといえます。
その10%前後が緊急手術、腸管切除が16%となると、決して侮ることのできない病態であることは間違いありません。
推奨グレードC1ですが、臨床的には女性で確定診断(CT実施をおすすめします)がつけば、原則手術を検討してください。
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