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院長ブログ 投稿日 2026-05-06、最終更新日 2026-05-06
【症状と病態】これって脱腸?
鼠径ヘルニアの初期症状と放置のリスク
「お風呂に入っているとき、足の付け根が少し膨らんでいるのに気づいた」
「立ち仕事が続くと、下腹部が重だるい感じがするけれど、横になると治ってしまう」
こうした違和感を抱えながらも、「痛みがないから」「恥ずかしいから」と放置していませんか?実はこれ、「鼠径(そけい)ヘルニア」、いわゆる「脱腸」の典型的な初期症状かもしれません。
今回は、全4回シリーズの第1回として、鼠径ヘルニアのサインを見逃さないためのチェックポイントと、知っておくべき病気の正体、そして放置するリスクについて詳しく解説します。
1. 鼠径ヘルニアの初期症状:見逃してはいけない「サイン」
鼠径ヘルニアは、腹膜というお腹の袋が、筋肉の隙間(鼠径管)から飛び出してしまう病気です。初期段階では、以下のような症状が現れます。
セルフチェックリスト
- 膨らみがある: 足の付け根(鼠径部)に、ピンポン玉のような柔らかい膨らみが出る。
- 出たり引っ込んだりする: 立っているときや、お腹に力を入れたときに出現し、横になると自然に消える。
- 違和感や鈍痛: 激痛ではないが、引っ張られるような感覚や、夕方の重だるさがある。
2. なぜ起こる?鼠径ヘルニアのメカニズム
「脱腸」という言葉から、腸そのものが悪い病気だと思われがちですが、実は原因は「お腹の壁(筋膜)」にあります。
加齢や運動不足、重い荷物を持つ仕事などで筋膜が薄くなり、穴が開いてしまいます。残念ながら、一度開いた穴は、飲み薬やトレーニングで塞がることはありません。根本的な治療には、外科的な手術が必要です。
3. 「痛くないから大丈夫」が一番危険な理由
鼠径ヘルニアの恐ろしいところは、ある日突然、命に関わる事態に陥ることです。これを「嵌頓(かんとん)」と呼びます。
| 状態 | 通常時の症状 | 嵌頓(かんとん)時 |
|---|---|---|
| 痛み | ほとんどない、または鈍痛 | 激痛、のたうち回るような痛み |
| 膨らみ | 押すと戻る、横になると消える | 硬くなり、押しても戻らない |
| 全身症状 | 特になし | 嘔吐、吐き気、お腹全体の張り |
| 対応 | 専門外来を受診 | 直ちに救急搬送・緊急手術 |
「今は痛くない」という状態は、決して「治っている」わけではなく、いわば「時限爆弾を抱えている状態」なのです。
4. 早期発見・早期治療のメリット
- 日帰り手術が可能: 症状が軽いうちなら、お身体への負担が少ない腹腔鏡手術(TAPP法)を選択でき、その日のうちに帰宅できます。
- 手術がスムーズ: 癒着が少ないため、より短時間で精緻な手術が行えます。
- 精神的な安心感: 旅行やスポーツを全力で楽しめるようになります。
ALOHA外科クリニックが目指す医療は、「生活を休まない治療」です。
「これって脱腸かな?」と思ったら、まずは一度、専門医の診断を受けてみてください。Webサイトまたはお電話にて、お気軽にご相談ください。
新谷 隆 Takashi Niiya
ALOHA外科クリニック院長
資格・所属
日本外科学会専門医 / 日本消化器外科学会専門医・指導医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 日本ヘルニア学会会員 / 昭和大学消化器・一般外科兼任講師 他
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